2011年10月7日金曜日

8.26【これからのエ~ネ・ライフスタイル in 新宿 実施報告パート1

エ~ネ・ライフスタイル会場@エコギャラリー新宿
8月26日(金)エコギャラリー新宿において、地球サミット2012Japan、環境パートナーシップ会議との共催でエネルギーのライフスタイルシフトを考え、実行していくためのイベントを行いました。大変遅くなりましたが、イベントの実施のご報告をさせていただきます。


東日本大震災以降、我々市民が政治や社会全体を他人ごとのように批判したりすることが多く見受けられました。そうではなく、まず自分から変えていくということで、自分自身のライフスタイルを見直し、楽しく、かしこくライフスタイルをシフトしていくことはできないかとこのイベントを考えたのです。それと、今開発中のゆらぐLEDを使って、薄くらい空間でも蛍光灯の明るい空間よりもいい雰囲気を体感してエネルギーのことを話し合えたら、素晴らしいと思ってイベントを企画させていただきました。

そういったことだったのですが、イベント当日は、午後3時ころから今年一番のゲリラ豪雨に見まわれ、会場のエコギャラリー新宿の入り口は滝の様に水が流れていました。登壇者や参加者にも大分影響がでて、大幅にプログラムを変更して行いました。

自然からの刺激(プレゼント)をいただきましたが、それにめげずイベントは予定通り行いました。まず地球サミット2012Japanの小川拓哉さんからこのイベントの共催である地球サミット2012Japanの活動とこのイベントについてのオープニングのショートプレゼンの後、ライフスタイルのシフトに向けて、5人の方からプレゼンテーションをしていただきました。
オープニングの後は、それぞれ新しい価値観や技術で社会を変えていこうという人たちにプレゼンをしていただきました。

ゆらぐLED
まず電精工業の遠藤さんからは、皆さんがあまり意識しない、街灯のLED化の話をしていただきました。街灯は小さくても80W、大きいのは700W。それが一晩中、点いているんですね。遠藤さんから家庭の電力消費と比べて、街灯がどれだけエネルギーを使っているか熱く、分かりやすくお話いただきました。LEDにすることで7,8割電力量が削減できるとのこと。また、節電で消している街灯についても、本当なら必要なはず、省エネのLEDにしてつけたらいいのではという提案を受けました。

鹿島建設の柳さんからは、廃食油を精製してできるバイオディーゼル燃料についてお話いただきました。バイオディーゼルは、バイオエタノールと違い、店舗や家庭から廃棄物として出る廃食油から精製してつくります。いわゆる廃棄物の有効利用によってリサイクルしています。そのため農作物であるとうもろこしやサトウキビからつくるものではないので、食料との競合や、作るときに使うエネルギーがバイオエタノールに比べてもとても少ないということなどの説明がありました。これから、皆さんの生活や家庭で出される廃食油も自動車の燃料や発電機の燃料に使われる社会を目指して、是非頑張っていただきたいと思いました。
Sassorの石橋さんからは、家庭の電力消費を測って私たちの生活の中で、どれくらいエネルギーが使われているのか、実感できる技術と商品を開発されたお話がありました。石橋さんは実際に、テレビの消費電力を測ってみたそうです。すると、テレビの明るさの設定を変えるだけで消費電力は大幅に少なくなることが分かったそうです。実際に消費電力を測ってみないとわからないものなのですね。

リーデの村岡さんからは、ゆらぐLEDの開発について話して頂きました。ゆらぐ技術の元は、ICカードの暗号化技術から来ているそうです。その暗号化された信号を眼に見えるようにしたらどうなるのか?という発想からゆらぐLEDが生まれました。ゆらぐことによって人のやすらぎが生まれます。また、ゆらぐことによって2割程度省エネになります。節電で暗いというのは苦痛ではない。むしろゆらぐLEDのように安らぎの空間がつくれるという発想の転換です。イノベーションがパラダイムのシフトを生み出す。ゆらぐLEDはまさにそういった技術ですね。

登壇者最後は、菜園クラブの増山さん。増山さんからは、ホットな話題として特定農地貸付の制度による埼玉初の市民農園の話がありました。特定農地貸付は、県農林公社が農家から土地を借り、それを民間企業に貸し出す方式。増山さんの活動は、この方式を採用した市民農園として、埼玉県初の事例だそうです。いいアイデアや技術があっても制度や法律が邪魔することがよくあります。増山さん達の活動が実った結果です。これからが楽しみですね。

休憩をはさみ、登壇者を囲んでダイアログを行いました。このイベントはライフスタイルのシフトをテーマとしていますので、実際にそれを実感していただくために、会場であるエコギャラリー新宿の蛍光灯を消して、ゆらぐLEDランプを囲みながら、ライフスタイルのシフトについて対話(ダイアローグ)を行いました。

20分間の短い対話でしたが、参加された方々がゆらぐLEDランプを囲みながら話し合われた対話の結果(ハーベスト)は以下のとおりです。

・楽しんでできるエコな生活を見つけることが大事

・楽しんでできるエコなことが知られていない。まず知ること。そして改善

・電力の見える化に「いいね!」をつけたい。家電でも導入して欲しい。

・新しいもの(技術)と古いもの(文化や習慣)の融合が面白い。楽しくエコができる。

・バイオディーゼル燃料は、コストが高いがまちづくりと一緒にあわせて行うことで普及できないだろうか?

・油をどうやって集めるか?が問題だが、ペットボトルや他の資源と集めるとか集める楽しさが実感出来る方法を考えたい。

・街灯でエネルギーを使っているのは、家庭でエネルギーを使っているのと同じイメージを持つことができた。まず市民が知ることが大事。

・気軽にできる農業体験があるといい。

・若い人達はもっとしっかりして!明るさの認識。過剰な公共サービス。子どもに引き継げる社会を!

リオ+20国内準備委員会共同議長 崎田裕子さんの講義やイベントの成果などについては、パート2でご報告いたします。(パート2に続く)