2011年2月1日火曜日

朝日新聞社の取材を受けてきました!


2011.1.3.asahi

昨年(2010年)暮れの12月22日、T2Sの活動について、朝日新聞社の取材を受け、その内容が本年1月3日の社説に掲載されました。取材は、T2S主催者・漆原、広報担当・平松が受けました。なお、小生・羽成も見学という形で参加させていただきました。

◆問題意識の所在

この社説は、「政治と市民」というテーマのもと、現在の日本の政治・社会・経済においての閉塞した環境で、市民がどのように政治に関与していくかというのが問題でした。T2Sにおける白熱教室のような活動を通じて、市民一人一人が政治、広くは社会へ対する問題の意識付をするということの必要性を問うていますね。さらに言えば、「知的エリート」という存在が日本に少なく、それらを発掘していくこと、そして彼ら一人一人が自分の意志で問題点について考察すること、考察したことをメディア、ネット等の媒体を通じて情報として発信すること、これらが可能になるかということでしょう。

◆「T2S白熱教室」を通じた政治への市民の関与について

 日本人は、政治について他人事となる一面があります。これは日本人が政治と聞いて感じるもの、例えば「汚職」「政治とカネ」といったものを想像するからでしょう。T2Sの活動においては、そういった政治の暗部ではなく、純粋に社会問題を考える場を作る(=プラットフォームの設置)というところに特徴があるといえます。そして、そのプラットフォームにおいて、市民一人一人が問題を考える。白熱教室というタイトルは、一人一人が意見を出すだけではなく、実際に意見を発信していくという意味で、市民の政治に対する関与ということに繋がっていきます。このような、問題意識を持った人が集まり、議論を行うことは、「参加型直接民主主義」の実現と言えるかもしれません。

◆現在の日本で、持続可能な社会を実現するために、私たちは何が必要か?

 「無縁社会」、「国家財政に係る問題」、「尖閣諸島問題」、・・・と現在の日本は問題がないところを探すのが難しいくらい、社会の各部分部分に問題や課題が山積しているといえます。市民一人一人が政治に対し関心を持たざるを得ない状況になりました。言ってしまえば、「自助」ということを市民一人一人に求められる時代になり、政治や経済における各問題から背を向けられなくなりつつあります。

 我々は、日本という社会に所属する以上、このような問題から目を背けることができない状況にあります。現在の社会をどのように活性化させるか、あるいは今日より明日の現実をどのようによりよくすればいいのか。つまり「持続可能な社会」を構築するにはどうすればよいのか。すなわち政治や経済、さらに環境といったトリプルボトムラインに立脚した社会の構築のために、我々は何をなすべきか、何が必要なのか。

 このような中で、「白熱教室」という、問題意識を持つ市民レヴェルにおいて議論する場があり、そこからアウトプットされたものを世に送り出すことで、持続可能な社会を構築する礎となる必要があるということでしょう。

◆取材を受けて

このような社会問題を考えるプラットフォームとして、T2Sという場で考察をする。「考察」というのは読んで字のごとく「考えて察する」こと。そして、察したことを意見表明しますね。メッセージを社会に発することで、市民一人一人が、社会について考える契機になることでしょう。この意見表明は、ブログやツイッターというツールで、ネットを通じ、世界へ発せられます。市民一人一人が、インターネットを介在して、意見表明を行うことで、世界とつながります。

 取材した担当の方の関心の所在と、活動における問題意識がピッタリだった、というのが聞いていての感想です。「世論」の社会への影響力の行使する方法が、従来のマスメディアのみならず、ブログやツイッターを通じて行われているというところが現代における「主張」のありかたではないでしょうか。

◆社会の閉塞の中で

 現代は、社会における閉塞感が否めません。それは、政治や経済のみならず、日本人の絆という、従来日本の文化において確実に存在した部分にまで及んでいるのが現実でしょう。今回の社説は、日本社会における問題点の警鐘というように捉える必要があると思います。

 このような状況で、私たちは、活動を通じて世の中の閉塞を打破し、よりよい社会を構築する礎となるようにしていきたいと思います。意見を出し、それを世の中へ発信し、一人でも多くの人々を刺激し、巻き込むことで世を良くできればこれほど嬉しいことはありません。

レポート T2Sアクティブスタッフ・羽成隆